「モニターご応募ありがとうございます!ホテル代も当店が負担しますので完全無料でご利用いただけます」
もしあなたが、初めて利用する女性用風俗店からこんな甘い言葉をかけられたら、どう感じるでしょうか。
「ラッキー!全部タダで遊べるなんて最高」と飛びついてしまうかもしれません。
しかし、私たち「露花(ろか)」は、あえて厳しいことを申し上げます。
その「完全無料」には、あなたを巻き込むかもしれない法的なリスクが潜んでいるのです。
「え、たかがホテル代の話でしょ?」と思われるかもしれません。
しかし、男女の関係において「タダほど怖いものはない」という言葉があるように、この業界における「無料のホテル代」は、法律の境界線を越えてしまう危険なスイッチなのです。
本記事では、なぜ安全な運営を志す店舗ほど「モニターのホテル代はお客様負担」をお願いするのか。
その理由を紐解いていきます。
「無料」という甘い蜜の代償
少し想像してみてください。
マッチングアプリで知り合ったばかりの男性が、初デートで高級レストランを予約し、プレゼントを用意し、帰りのタクシー代まで握らせてきたとします。
一見すると「太っ腹で素敵な人」ですが、同時に少し怖さを感じませんか?
「これだけ投資したんだから、見返りはあるよね?」という無言の圧力を感じるからです。
対等な関係であるはずが、いつの間にか「借り」を作らされ、相手のコントロール下に置かれてしまう感覚。
女性用風俗における「店側によるホテル代負担」も、構造的にはこれと似ています。
店が場所代を負担した瞬間、そこは「お客様とセラピストのプライベートな空間」ではなく、「店が管理し、支配する労働現場」へと変質してしまうのです。
これが、法律的に非常にまずい状況を生み出します。
なぜ「店がホテル代を払う」とアウトなのか
私たち「露花」がホテル代をお客様にご負担いただいているのは、ケチだからではありません。
お客様とセラピスト、そして店舗を守るための「防波堤」だからです。
無店舗型性風俗特殊営業の限界と「指揮命令」
多くの女性用風俗店は「無店舗型性風俗特殊営業(通称デリヘル)」として届け出を出しています。
この許可の範囲はあくまで「お客様とセラピストを仲介すること」までです。
もし店側が
- 「このホテルを使ってください」
- 「代金は店が出します」
と指示を出した場合、それは現場に対する直接的な指揮命令とみなされます。
すると、法律上は「無店舗型」の範囲を逸脱し、許可されていない形態で営業していると判断される恐れがあります。
2022年にも首都圏で、ホテルまでの行動を細かく指示していた業者が摘発された事例がありますが、これは「仲介」の枠を超えた管理が行き過ぎたと判断されたためです。
無店舗型性風俗特殊営業の定義については、風営法第2条第6項(e-Gov法令検索)にて定められています。店が場所を指定・提供することは、この定義から逸脱し、売春防止法第11条(場所提供の禁止)に抵触する重大なリスクを孕んでいます。
「場所の提供」が招く売春防止法リスク
さらに深刻なのが売春防止法との関係です。もちろん女性用風俗は本番行為(性交)禁止ですが、法律の解釈は非常にシビアです。
店がホテルを指定し、代金も負担し、そこで性的サービスが行われるという構図は、外形的に見れば「売春を行うための場所を提供した(場所提供罪)」や「周旋した(周旋罪)」と解釈されるリスクがあります。
たとえ実際には売春が行われていなくても、「そのような構造を助長している」と判断されるだけで、警察の捜査対象になり得るのです。
偽装請負という時限爆弾
セラピストの多くは「業務委託契約」で働いています。
しかし、店が場所を指定し、費用を負担し、時間を細かく管理すると、実態は「雇用関係(労働者)」であるとみなされます。これを「偽装請負」と呼びます。
労働基準監督署や厚労省は、契約書のタイトルではなく「実態」を重視します。
もし労働者と認定されれば、店は未払い残業代や社会保険の問題で行政処分を受けることになります。店が潰れれば、当然サービスも継続できません。
よくある反対意見への「露花」的回答
ここまで読んで、「理屈はわかるけど、納得できない」と感じる方もいるでしょう。
ここでは、実際によく寄せられる反対意見に対し、運営者としての本音をお答えします。
反対意見1:「他店ではホテル代無料のところもありますよ?」
回答:赤信号をみんなで渡っても、事故に遭う確率は下がりません。
確かに、ホテル代を負担している、さらにモニターに報酬を支払っている店舗は存在します。しかし、「やっている店がある」ことと「それが合法的である」ことは全く別問題です。
スピード違反をしている車が捕まっていないからといって、その速度が法定速度になるわけではありません。規制強化の流れがある今、リスクを軽視している店舗はいずれ淘汰される可能性が高いと考えています。
反対意見2:「業務委託契約なんだから、店が経費として負担してもいいのでは?」
回答:その「経費」の処理方法こそが、脱税の温床になり得ます。
ホテル代を店の経費として計上する場合、税務署から「これは接客に伴う売上原価ではないか?」と突っ込まれる可能性があります。
また、帳簿外でこっそり立て替えるような処理は、二重帳簿の疑いをかけられ、脱税行為とみなされるリスクすらあります。
正しい納税を行わない店舗にお客様の個人情報を預けるのは、リスクが高いと言わざるを得ません。
反対意見3:「モニターなんだから、多少のサービスはあってもいいじゃない」
回答:割引券配布まではグレーですが、実費負担は「構造」が変わります。
例えば、「次回使える割引クーポン」をお渡しするのは販促活動の一環として許容範囲でしょう。しかし、「場所代の全額負担」は、サービスの提供主体が誰なのかを曖昧にします。
友人関係で例えるなら、食事代を少し多めに出すのと、生活費を丸抱えするのとでは、関係性の意味合いが全く違うのと同じです。
知られざるリスクと新しい視点
法律の話ばかりで少し難しくなってしまったかもしれません。ここからは、もう少し広い視点で、なぜ「自己負担」が結果的にあなたのためになるのか、あまり語られない3つの視点をご紹介します。
視点1:セラピストも「安全な店」を選んでいる
実は、優秀でリテラシーの高いセラピストほど、運営が杜撰な店を避ける傾向にあります。
彼らは自分が法的なトラブルに巻き込まれることを恐れているからです。
「ホテル代をお店が出します」という甘い募集文句の店には、リスク管理の甘いセラピストが集まりやすいとも言えます。
逆に、ルールを厳格に運用している店には、プロ意識の高いセラピストが集まります。つまり、ホテル代を払うことは、質の高いサービスへの「安心料」でもあるのです。
視点2:「店外接触」というグレーゾーンの罠
モニター終了後、「せっかくだからご飯でも」と誘われることがあるかもしれません。
単なる食事なら問題ありませんが、もしそこで「店を通さずに無料で延長サービス」のような提案があった場合は要注意です。
これは「裏引き」に近い行為であり、店外での無許可営業とみなされる可能性があります。後からトラブルになった際、店を通していないため誰も責任を取ってくれません。
ホテル代を店が負担するような「なあなあ」な関係性の店では、こうしたルーズな接触が起きやすい傾向にあります。
視点3:あなたの個人情報は大丈夫ですか?
法律を軽視する店舗は、個人情報の管理も杜撰である可能性が高いです。ホテル代を負担してまで集客に必死な店舗は、経営が苦しいケースも少なくありません。
最悪の場合、集めた顧客リスト(名簿)が裏で売買されるリスクもゼロではありません。「無料」で得られるメリットの裏で、あなたの大切なプライバシーが危険に晒されているかもしれないのです。
安全に楽しむための具体的なアクション
最後に、これから女性用風俗のモニター利用を検討しているあなたが、トラブルを避けて安全に楽しむためのチェックポイントをまとめました。
- ホテル指定の有無を確認する:「このホテルを使ってください」と強制してくる店は避ける。あくまで「お客様が選んだ場所」にセラピストが伺う形が健全です。
- 費用負担の明確化:「ホテル代はお客様負担」と明記されている店を選ぶ。これは不親切ではなく、コンプライアンス意識の高さの表れです。
- 「完全無料」の文言に注意する:あまりにも好条件すぎる募集は、裏に何らかのリスク(撮影目的、研修台としての利用など)がある可能性を疑ってください。
- 不明点は事前に聞く:少しでも不安があれば、予約時に質問してください。まともな店なら、「露花」のように理由を丁寧に説明してくれるはずです。
私たち「露花」は、お客様に心からリラックスしていただきたいと願っています。
しかし、そのリラックスは「法的な安全」という土台があってこそ成り立つものです。
夫婦関係でも友人関係でも、長く良好な関係を続ける秘訣は「適度な距離感」と「自立した対等性」ではないでしょうか。店とお客様の関係も同じです。
どうか、「無料」という言葉の響きだけでなく、その背景にある「誰が責任を取るのか」という視点を持って、お店選びをしていただければと思います。
それが、あなた自身を守る賢い選択になるはずです。
「露花」は、法令遵守を徹底し、お客様とセラピスト双方が安心して利用できる環境づくりに努めています。
本記事は一般的な法令解釈と運営方針に基づくものであり、個別の事案については専門家への相談を推奨します。
売春防止法関連(場所提供罪・周旋罪)
- e-Gov法令検索「売春防止法」
https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000118
政府公式の法令データベース。第6条(周旋罪)、第11条(場所提供罪)の条文を確認可能 - 法務省PDF「参照条文 売春防止法」
https://www.moj.go.jp/content/001360080.pdf
法務省が公開する条文解説資料 - 内閣府男女共同参画局「売春防止法(昭和31年法律第118号)」
https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/boryoku/houkoku/pdf/hbo04j-1-10.pdf
周旋罪・場所提供罪の罰則(懲役・罰金)が明記された公的資料
風俗営業法(無店舗型性風俗特殊営業)
- e-Gov法令検索「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」
https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000122
第2条第7項で「無店舗型性風俗特殊営業」の定義を確認可能 - 東京労働局「偽装請負について」
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudousha_haken/001.html
風俗業における「店舗の指定」が指揮命令とみなされる根拠
偽装請負・業務委託の実態判断
- 厚生労働省「労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00020.html
「偽装請負」の定義と違法性について厚労省が公式解説 - 神奈川労働局PDF「労働者派遣と請負・業務委託の区分について」
https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/content/contents/002114018.pdf
実態判断の基準が具体的に記載された公的資料
風俗営業の摘発事例
- 警察庁「令和5年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況」
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/hoan/R6kouaniinnkaihoukoku3.pdf
売春防止法違反の摘発件数・事例が統計として記載された公安委員会報告書 - 朝日新聞デジタル「川崎の風俗店経営の役員ら4人逮捕 売春場所を提供容疑」(2026年1月22日)
https://www.asahi.com/articles/ASV1Q0CP2V1QULOB002M.html
場所提供罪での最近の摘発事例
個人情報保護法関連
- 個人情報保護委員会「個人情報保護法に基づく義務」
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/240306_shiryou-1.pdf
事業者の情報管理義務について委員会公式資料 - Pマークサポート「風俗営業事業者が注意すべき個人情報保護について」
https://pmark-support.com/usefulinfo/usefulinfo-557
風俗業特有の顧客情報管理リスクについて専門家解説 - TMI総合法律事務所ブログ「令和7(2025)年改正風営法の解説」
https://www.tmi.gr.jp/eyes/blog/2025/17746.html
2025年改正で顧客情報の記録・保存が義務化された点を法律事務所が解説
2025年風営法改正(最新情報)記事の信頼性を高める最新の法規制情報として:
- CTI Fuzoku Fan「2025年の風営法改正、何がどう変わった?」
https://cti.fuzoku-fan.jp/202505_compliance/
顧客情報の記録保存義務化など最新改正内容を整理

