焼肉といえば新大久保、上野、鶴橋。埼玉が焼肉の街として語られることは、あまりありません。県外の人に「埼玉で何を食べるの?」と聞かれ、山田うどんと東松山の焼き鳥を説明し始めると、だいたい途中で時間切れになります。
でも、川越には韓国料理を囲める店があり、西川口には点心の湯気がある。大宮や南古谷まで走れば、二人の会話を急かさずに焼ける肉があります。東京より派手ではないけれど、駐車場へ戻るまで食後の余韻を持って歩ける。私はその距離が好きです。
今回は、焼肉だけでなく韓国料理と中華を含めて5軒を並べました。味、席の落ち着き、誰と行きたいかを基準にしています。
順位は今日の私の気分です。接待なら2位を選ぶ日もありますし、気を遣わない相手なら3位が1位になる夜もある。それくらいの順位として読んでください。
第5位:中華食堂大門 川越本店|倉庫のような場所で、餃子を3個追加する
川越市問屋町にある中華食堂大門へは、過去3年で7回行きました。
焼肉の記事で、いきなりラーメンと餃子の店です。開始から話がずれていますが、肉を食べる場所として考えると、餃子も外せません。
初めて向かった日は、入口の前を一度通り過ぎました。飲食店を探しているのに、目に入るのは倉庫らしい建物。ナビは到着したと言っている。私はナビと建物を交互に4回見て、ようやく車を停めました。
注文したのは大門ラーメンと特製餃子3個。餃子は表面の焼けた部分へ歯を当てると薄く音がして、そのあとに餡の熱が広がります。豚肉の脂だけを前に出す味ではなく、野菜の水分と甘さが肉の密度を軽くしていました。
一個目は何もつけず、二個目は酢だけ。三個目で醤油とラー油を加える。私の中では、この順番がほぼ固定されています。比較しているように見えますが、7回中5回は同じ順番なので、単なる癖かもしれません。
大門ラーメンは、スープを口に入れた直後より、飲み込んだあとに魚介の香りを感じます。麺は少し太さがあり、スープを大量に持ち上げるというより、麺そのものを噛ませる印象でした。
食レポらしく書きましたが、私は麺の硬さを細かく判定できる側の人間ではありません。「これは何秒長く茹でた麺だ」と語れる人を見ると、純粋に尊敬します。
営業日や営業時間が変わることのある店です。私も一度、何も確認せずに向かって静かな建物を眺めて帰りました。訪問前には、公式Instagramで当日の営業情報を確認したほうがよいと思います。
店舗メモ
- 所在地:埼玉県川越市問屋町5-9
- 主な料理:大門ラーメン、濃厚大門ラーメン、餃子
- 営業情報:公式Instagramで事前確認推奨
第4位:異味香|西川口で、焼売の底だけを最後に残した夜
西川口駅から歩いて数分。異味香は、点心を中心に中国料理を食べられる店です。
私がこれまで4回訪れたうち、毎回注文したのが彩の国黒豚焼きシューマイ。蒸してから表面を焼くため、一般的な焼売とは舌触りの順番が違います。
上の皮は蒸気を含んでやわらかい。それに対して、焼き目のある底は少し乾いていて、噛むと香ばしさが先に立ちます。中の黒豚は細かく練りすぎず、玉ねぎの甘さが肉の脂を一段軽くしていました。
最初の訪問では、焼けた底の部分だけを最後に残して食べました。好きなものを最後まで取っておく子どものようですが、40歳になっても、この癖は直りません。
もう一つ印象に残ったのが煎人餃子。厚みのある皮を噛むと、餡へ届くまでに一拍あります。その一拍があるため、中から出てくる熱と肉の香りが強く感じられる。急いで口へ入れると、本当に熱いです。
私は二回目の訪問で舌の先を軽く火傷しました。学習したつもりだったのに、三回目も同じことをしました。本業では同じミスを繰り返さないよう記録するのですが、食事になると記録が役に立ちません。
西川口は「ガチ中華」という言葉だけで語られがちです。でも、料理の背景を知らなくても、一個の焼売を二人で眺めながら「普通の焼売と違うね」と話せる。その入口の広さが、異味香にはあります。
営業時間は変更されることがあるため、予約時または来店前に店舗へ確認するのが安心です。
第3位:韓ガネ 川越鯨井店|サムギョプサルは、相手との距離が見える
韓ガネ川越鯨井店には、これまで8回行きました。ランチが3回、夜が5回です。
初めてサムギョプサルを食べた夜、私は肉を焼くことに集中しすぎて、会話を2分ほど止めました。セラピストの仕事では相手の表情をよく見るのに、鉄板を前にすると豚肉しか見えなくなる。あまり格好のいい話ではありません。
厚みのある豚肉は、焼き始めると表面の色がゆっくり変わります。脂身の角が透明になってきたところで返すと、鉄板に触れていた面から香ばしい匂いが立つ。サンチュに肉、にんにく、辛味噌を重ねて包むと、最初に葉の冷たさが舌へ触れ、その直後に豚肉の熱が来ます。
私が好きなのは、辛味噌を少なめにする食べ方です。多く入れると一口目の輪郭は強くなりますが、肉の脂とにんにくの匂いが隠れてしまう。小指の爪ほどの量で、私には十分でした。
サムギョプサルとモクサルを一緒に注文した日は、脂の違いがよくわかりました。サムギョプサルは舌の上に丸みが残り、モクサルは噛んだときの肉らしい密度が前に出ます。私は最初、脂のあるサムギョプサルばかり選んでいましたが、4回目からはモクサルを先に食べるようになりました。
韓国料理は、静かなデートには向かないと思われるかもしれません。鉄板の音もありますし、にんにくの匂いも残ります。でも、相手の皿へ肉を置く、サンチュを渡す、焦げそうな一枚を無言で救う。言葉以外の気遣いが見える料理です。
お酒を合わせたい方にはマッコリもあります。私は350ml程度で記憶が怪しくなるので、味見より先には進みません。焼肉の記憶まで失うのは、少しもったいない。
韓ガネや中華食堂大門のある川越については、観光地の外側で食べる川越グルメの記事でも書いています。
店舗メモ
- 所在地:埼玉県川越市鯨井1604-10
- 営業時間の目安:11時30分〜15時、17時〜24時
- 定休日:火曜日
- 主な料理:焼肉、サムギョプサル、モクサル、プルコギ、韓国料理
- 営業時間や定休日は公式SNSで要確認
第2位:焼肉セナラ 大宮店|接待で肉を焼くなら、12秒だけ待つ
焼肉セナラ大宮店へは、仕事関係を含めて11回訪れました。二人で行ったのが4回、3人以上が7回です。
大宮店は160席あり、個室も用意されています。共用駐車場は100台。大宮駅前の賑やかさから少し離れ、車で集まりやすいことも選びやすさにつながっています。
私がよく注文するのは上タン塩と和牛上カルビ。上タン塩は網へ置いてから端が反り、表面に細かな水分が出てきた頃に一度だけ返します。
両面を焼いたあと、皿へ戻して12秒ほど待つ。
この12秒に科学的根拠があるかはわかりません。過去6回ほど時計で測り、私が落ち着いて食べられた時間が12秒だっただけです。すぐ口へ運ぶより表面の熱が少し落ち着き、タンの弾力と塩気を分けて感じられます。
和牛上カルビは、網へ置くと脂が落ち、火が一度だけ強く上がることがあります。表面を焼きすぎると、脂の甘さより焦げた匂いが勝つ。私は両面で40秒前後を目安にしていますが、肉の厚みによって変わるので、あくまで私の焼き方です。
接待の焼肉で難しいのは、肉の焼き加減ではありません。どこまでこちらが焼くかです。
全部焼けば相手を急かすし、何もしなければ気が利かないようにも見える。私は最初の一枚だけ「焼きますか」と聞き、その答えに合わせます。この方法にしてから、網の前で迷う時間が減りました。
落ち着いて話したい夜、家族の節目、仕事相手との食事。目的を言葉にしなくても受け止められる店の大きさがあります。
第1位:凱旋門 ウニクス南古谷店|脂の甘さより、二口目の静けさ
1位は、川越市泉町の凱旋門ウニクス南古谷店です。南古谷駅から徒歩約3分。私が過去3年で通った回数は14回でした。
凱旋門は黒毛和牛の雌牛にこだわり、一枚ずつ手切りで提供しています。私がよく選ぶのは上塩タン、国産上ハラミ、上ロース。少し余裕のある夜には、ザブすきも注文します。
最初に上ロースを食べた日は、一口目で舌の両側が温かくなりました。
脂が一気に広がるのではなく、噛んだところから細く溶け、赤身の香りがあとから追いついてきます。飲み込んだ直後は甘さが残りますが、10秒ほどすると、焼けた肉の香りだけが鼻へ戻ってきました。
私が一番好きなのは、そのあとの二口目です。
一口目ほど驚きはない。でも、味を予想できる状態で食べると、脂と赤身の順番がわかります。派手な第一印象より、予想した味が静かにもう一度来る。その確かさに安心するのだと思います。
ザブすきは、薄い肉を焼きすぎないようにするのが難しい。初めて注文した日は、会話をしながら焼いて片面を約15秒放置し、端を少し焦がしました。それでも卵へくぐらせると、焦げの苦さが卵の丸さに収まり、ご飯まで欲しくなる。
二回目は片面8秒ほどで返しました。肉のやわらかさは増しましたが、私は少し焼き目があるほうが好みでした。高価な肉を前にして「少し焦げたほうが好き」と言うのは勇気が要ります。ただ、好みは値段の前で急に上品になってくれません。
ウニクス南古谷店は11時から22時まで営業し、ランチは16時まで。買い物の途中に寄れる一方、個室を選べば二人の食事や大切な会食にも使えます。
埼玉が焼肉の街として語られることは、これからも多くないでしょう。でも、南古谷で肉を焼き、店を出てから駐車場まで少しゆっくり歩く。その夜が記憶に残るなら、全国的な肩書きはなくてもいい。私はこの店に14回戻っています。それが今のところ、私に出せる答えです。
ランキングの外側で、服に残った煙のこと
焼肉の帰り道、服や髪に残った匂いが気になる人は多いと思います。私も車へ戻ってから、上着を後部座席へ置くか、窓を少し開けるかで毎回迷います。
でも、匂いを完全に消したいかと聞かれると、少しだけ残っていてもいい。何を食べたかより、誰が肉を焦がしたか、どのタイミングで笑ったかを思い出せるからです。
東京のように、駅を出れば何十軒も選べる県ではありません。けれど、川越から南古谷、西川口、大宮まで、食べたいものと会いたい人に合わせて車を走らせられる。それでも少し遠い日はありますが、その移動時間まで会話にできるのが埼玉です。
黒夢を流しながら一人で帰った夜もあれば、助手席の人と店を出てから23分話し続けた夜もありました。食事が終わっても、その日の時間まで終わるとは限りません。
埼玉で無理なくお会いできる選択肢を
埼玉ローカルコース|120分 10,000円
交通費・指名料込み。施術内容は通常のホテルコースと同じです。
大宮・川越・所沢・飯能・坂戸など、埼玉県内の対象エリアで何度でもご利用いただけます。
値下げではなく、お互いの移動負担が小さいぶんを、そのまま料金に反映したコースです。

「この駅は対象ですか?」というお問い合わせだけでも大丈夫です。
※お部屋代は別途必要です。期限・回数制限はありません。
食事のあとに、もう少しだけ誰かと過ごしたい夜へ
私は、会話を急いで整えたり、最初から距離を縮めたりするタイプではありません。食事の余韻が残るように、相手の呼吸や沈黙を見ながら時間をつくります。
どんな考え方で女性と会い、何を大切にしているのか。もし気になったら、帰宅する前の少し静かな時間に読んでみてください。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
私は埼玉出身の40歳、地元の飲食店を巡りながら、月に2〜3日だけ「もう一つの仕事」もしています。埼玉のことを、たぶん誰よりも自虐的に、そして誰よりも愛して書いている自覚があります。
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